発火しないモバイルバッテリーを選ぶために知っておきたい電池の種類
モバイルバッテリーの発火事故がニュースで報じられるたび、手元のバッテリーが不安になることはありませんか?実は、バッテリーの安全性は「電池の種類」で大きく変わります。従来のリチウムイオン電池に加え、熱に強い「リン酸鉄」や、燃えにくい次世代の「ナトリウムイオン」など、選択肢は増えています。本記事では、2026年1月時点の最新情報を基に、発火しない安全なモバイルバッテリーを選ぶための知識を徹底解説します。
なぜモバイルバッテリーは発火するのか?その原因とメカニズム
「カバンの中で突然煙が出た」「充電中に熱くなって溶けた」といった事故は、なぜ起こるのでしょうか。その原因を知ることは、安全な製品を選ぶための第一歩です。現在主流のリチウムイオン電池は、高いエネルギー密度を持つ反面、デリケートな性質を持っています。
■発火の主な原因は「熱」と「衝撃」
モバイルバッテリーの中には、燃えやすい液体(電解液)が入っています。外部からの強い衝撃や、過充電による異常発熱が起きると、この電解液が気化してガスが発生し、最悪の場合は発火に至ります。特に、満員電車での圧迫や、落下によるダメージは蓄積されるため注意が必要です。
・物理的な衝撃:落下させたり、ポケットに入れたまま座って圧力をかけたりすることで、内部のセパレータ(絶縁膜)が破損し、ショートします。
・熱ストレス:真夏の車内や直射日光の当たる場所に放置すると、バッテリー内部の温度が急上昇し、熱暴走の引き金になります。
・経年劣化:長期間使用して劣化したバッテリーは、内部でガスが発生しやすくなり、膨張(パンパンに膨らむ現象)を引き起こします。
■PSEマークは安全の最低ライン
日本国内で販売されるモバイルバッテリーには、PSEマーク(電気用品安全法)の表示が義務付けられています。これは、国の定めた技術基準に適合している証です。しかし、PSEマークがあれば「絶対に安全」というわけではありません。あくまで最低限の基準をクリアしているに過ぎないため、信頼できるメーカー製を選ぶことが重要です。
最近のモバイルバッテリーは安くても大丈夫?PSEマークがあれば安心ですか?
PSEマークは必須ですが、それだけでは不十分です。保護回路の品質が低い激安品は、過充電を防げずに発火するリスクがあります。
表:モバイルバッテリーの危険な使用例とリスク
| 使用シーン | リスク度 | 具体的な危険性 |
|---|---|---|
| 真夏の車内放置 | 危険大 | 70℃を超えると発火・爆発の恐れあり |
| 充電しながら操作 | 注意 | バッテリーが高温になり劣化が加速 |
| 落下・強い衝撃 | 危険大 | 内部ショートにより突然発火する可能性 |
Anker公式サイトのバッテリー知識によると、リチウムイオン電池は約300〜500回の充電サイクルで寿命を迎えるとされています。寿命を超えたバッテリーを使い続けることも、発火リスクを高める要因の一つです。安全のためには、「おかしいな」と思ったらすぐに使用を中止する勇気が必要です。
安全性が高い「リン酸鉄リチウムイオン電池」とは?
最近、ポータブル電源や一部のモバイルバッテリーで「リン酸鉄リチウムイオン電池」という言葉を耳にしませんか?これは従来のリチウムイオン電池(三元系など)とは異なる材料を使った、安全性の高さが特徴のバッテリーです。
■熱暴走しにくい強固な構造
リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)の最大の特徴は、結晶構造が非常に安定していることです。従来のリチウムイオン電池は、約200℃前後で酸素を放出して熱暴走を起こすリスクがありましたが、リン酸鉄は約600℃まで構造が崩れません。つまり、万が一の異常時でも発火や爆発に至る可能性が極めて低いのです。
・圧倒的な長寿命:一般的なリチウムイオン電池の寿命が約500回なのに対し、リン酸鉄は2,000回〜3,000回以上の充放電が可能です。
・自己放電が少ない:使わずに放置していても電力が減りにくいため、防災用の備蓄バッテリーとしても最適です。
・安全性が高い:釘を刺すような過酷な試験でも、発煙・発火しない高い安全性が実証されています。
■少し重いが、安心感は絶大
メリットばかりに見えますが、デメリットもあります。それはエネルギー密度がやや低いこと。同じ容量なら、従来のリチウムイオン電池よりもサイズが大きく、重くなる傾向があります。しかし、最近は技術の進歩により、持ち運び可能なサイズの製品も増えてきました。
リン酸鉄リチウムイオン電池は、普通のモバイルバッテリーと比べてどれくらい重いのですか?
製品によりますが、同じ容量で比較すると約1.2〜1.5倍の重さになることがあります。しかし、寿命が約4〜6倍長いため、買い替え頻度は減ります。
表:三元系リチウムとリン酸鉄リチウムの比較
| 項目 | 三元系(従来型) | リン酸鉄(安全性重視) |
|---|---|---|
| サイクル寿命 | 約500回 | 2,000回以上 |
| 熱安定性 | 200℃で危険 | 600℃でも安定 |
| 重量・サイズ | 小型・軽量 | やや大型・重い |
Kairenの情報によると、リン酸鉄リチウムイオン電池はその高い安全性から、エレベーターの非常用電源など、絶対に失敗が許されない産業用途でも採用が進んでいます。日常的に持ち歩くモバイルバッテリーにおいても、「軽さ」より「安全性」を優先したいユーザーにとって、リン酸鉄採用モデルはベストな選択肢と言えるでしょう。
次世代の安全性!「ナトリウムイオン電池」の可能性
2026年現在、バッテリー業界で最も注目されているのが「ナトリウムイオン電池」です。リチウムの代わりに、海水などに無尽蔵に含まれるナトリウムを使用するこの電池は、モバイルバッテリーの常識を覆す安全性を秘めています。
■「燃えない」バッテリーの登場
ナトリウムイオン電池の最大のメリットは、発火リスクが極めて低いことです。内部短絡(ショート)が起きても発熱が穏やかで、熱暴走を起こしにくい特性を持っています。実際に、エレコムなどのメーカーから発売されている製品では、「釘を刺しても発火しない」という衝撃的な安全性がアピールされています。
・資源リスクがない:レアメタルであるリチウムを使わないため、供給が安定しており、将来的には低価格化が期待されています。
・急速充電に強い:リチウムイオン電池よりもイオンの移動がスムーズで、短時間での充電が得意です。
・低温に強い:-20℃のような極寒環境でも性能が落ちにくく、冬のアウトドアでも安心して使えます。
■エレコム「EC-C27LBK」の実力
具体例として、エレコム公式サイトに掲載されているナトリウムイオン電池搭載モバイルバッテリー「EC-C27LBK」を見てみましょう。この製品は、安全性を最優先するユーザーに向けた画期的なモデルです。
・容量:9000mAh(スマホ約2〜3回分)
・出力:USB PD対応で最大45W(ノートPCも充電可能)
・価格:市場価格で約6,000円〜7,000円(2026年1月時点)
新しい電池ってことは、値段がすごく高いんじゃないですか?
確かに従来品より少し高価ですが、寿命が長く安全性が高いため、長期的に見ればコスパは非常に優秀です。
表:リチウムイオンとナトリウムイオンのスペック比較
| 項目 | リチウムイオン | ナトリウムイオン |
|---|---|---|
| 安全性 | 発火リスクあり | 極めて安全 |
| 低温特性 | 0℃以下で性能低下 | -20℃でも動作 |
| 資源コスト | 高騰しやすい | 安価・安定 |
Outdoの比較記事でも触れられている通り、ナトリウムイオン電池はエネルギー密度ではリチウムに劣るものの、安全性とコストパフォーマンスのバランスにおいて、次世代のスタンダードになる可能性を秘めています。特に、「絶対に発火させたくない」という強いニーズがある場合、現時点でこれ以上の選択肢はないと言っても過言ではありません。
危険なサインを見逃さない!膨張や発熱への対処法
どんなに安全な電池を選んでも、使い方が間違っていれば事故は起きます。また、バッテリーは消耗品であるため、いつかは寿命が来ます。重要なのは、危険なサインを早期に発見し、正しく対処することです。
■「膨張」は爆発の前兆
スマホやモバイルバッテリーが「蛤(はまぐり)のように膨らんでくる」現象を見たことはありませんか?これは内部で電解液が酸化し、ガスが発生している状態です。この状態で使い続けるのは、爆弾を持ち歩いているようなもの。絶対に充電したり、無理にケースに押し込んだりしてはいけません。
・異臭がする:甘酸っぱいような、化学薬品のような臭いがしたら、電解液が漏れている可能性があります。
・異常に熱い:充電中に触れないほど熱くなる場合は、内部回路が破損している恐れがあります。
・充電できない:ケーブルを挿しても反応しない、または充電が極端に遅い場合は、寿命のサインです。
■絶対にやってはいけない「捨て方」
不要になったモバイルバッテリーを、燃えるゴミや不燃ゴミとして捨てるのは絶対NGです。ゴミ収集車の中で圧縮された際に発火し、火災事故を引き起こすケースが多発しています。
・端子を絶縁する:捨てる際は、ショートを防ぐためにUSB端子部分をセロハンテープなどで塞いでください。
・回収ボックスへ:家電量販店やホームセンターに設置されている「JBRC回収ボックス」に入れるのが基本です。
・膨張したものは?:膨張したバッテリーは回収ボックスに入れられない場合があります。その際は、自治体の指示に従うか、メーカーのサポートに相談してください。
膨らんだバッテリーを自分で穴を開けてガスを抜いてもいいですか?
絶対にダメです! 穴を開けると酸素が入り込み、激しく発火・爆発します。そのままの状態で慎重に扱ってください。
表:バッテリーの状態別・対処アクション
| 状態 | 対処法 | 処分方法 |
|---|---|---|
| 正常・寿命 | 端子を絶縁 | JBRC回収BOXへ |
| 膨張・変形 | 使用即中止 | 自治体/メーカーへ相談 |
| 発熱・異臭 | 安全な場所へ移動 | 消防/専門業者へ連絡 |
TFN Mobileのコラムでも推奨されているように、保管する際は電池残量を50%程度にしておくのが理想です。満充電のまま長期間放置すると劣化が早まり、ガス発生の原因になります。日頃のメンテナンスと、異常を感じたらすぐに手放す決断が、あなたと家族の安全を守ります。
2026年最新版!安全なモバイルバッテリーの選び方
最後に、これまでの情報を踏まえて、2026年現在における「失敗しないモバイルバッテリーの選び方」をまとめます。数え切れないほどの製品が販売されていますが、以下のポイントを押さえれば、安全で高性能な製品に出会えます。
■メーカーとスペックで選ぶ
最も確実なのは、実績のあるメーカー製を選ぶことです。Anker、CIO、エレコムなどの大手メーカーは、独自の厳しい安全基準を設けており、万が一のトラブル時のサポートも手厚いです。
・Anker(アンカー):世界No.1ブランド。独自技術「PowerIQ」や多重保護システムにより、信頼性は抜群です。
・エレコム:日本の老舗メーカー。ナトリウムイオン電池など、安全性に特化した製品開発に積極的です。
・CIO(シーアイオー):日本の新興メーカー。小型・高出力な製品が多く、デザインと機能性を両立しています。
■チェックすべき3つのスペック
購入前に必ず確認してほしいのが、以下の3点です。特に「保護機能」の有無は、発火事故を防ぐための生命線です。
- PSEマーク:これがない製品は論外です。必ず本体にマークがあるか確認しましょう。
- 保護回路:過充電、過放電、過熱、ショート防止などの多重保護機能が明記されているか。
- 保証期間:自信のある製品は保証が長いです。18ヶ月〜24ヶ月保証がついている製品が安心です。
Amazonで売っている「20000mAhで1,000円」みたいな激安品はどうですか?
おすすめしません。容量偽装や中古セルの再利用の可能性があり、発火リスクが非常に高いです。安物買いの銭失いにならないよう注意してください。
表:おすすめメーカーの特徴比較(2026年1月時点)
| メーカー | 特徴 | おすすめユーザー |
|---|---|---|
| Anker | 信頼性No.1・種類豊富 | 迷ったらこれを選びたい人 |
| エレコム | ナトリウム電池・国内 | 安全性を最優先する人 |
| CIO | 小型・高出力・デザイン | 持ち運びやすさ重視の人 |
価格.comのレビューやランキングも参考になりますが、スペック表の数値だけでなく、「どんな電池を使っているか」に注目する時代が来ています。これからは、単に容量と価格だけで選ぶのではなく、「安全性」というスペックを最優先に選んでみてください。それが、あなたの大切なスマホと生活を守ることに繋がります。
モバイルバッテリーを発火しない状態で長く安全に使い続けるための知恵

スマートフォンが生活の必需品となった今、モバイルバッテリーは私たちのライフラインを支える重要なアイテムです。しかし、2026年1月現在でも電車内や航空機内での発火事故は後を絶たず、その多くが誤った使い方や粗悪品の利用に起因しています。「自分は大丈夫」と思っていても、カバンの中でバッテリーが膨張し、発火寸前になっているかもしれません。本記事では、最新の安全基準や技術トレンドを踏まえ、モバイルバッテリーを安全に、そして長く使い続けるための具体的な知恵を徹底解説します。
■発火事故はなぜ起きる?PSEマークの真実と「安全な製品」の選び方
「モバイルバッテリーなんてどれも同じ」と思っていませんか?実は、発火事故の多くは安全基準を満たしていない安価な製品や、リコール対象製品を使い続けることで発生しています。特に2025年から2026年にかけて、電車内や航空機内での発火トラブルが急増しており、製品選びの重要性がかつてないほど高まっています。
■PSEマークは「最低限」の基準
日本国内で販売されるモバイルバッテリーには、電気用品安全法に基づくPSEマークの表示が義務付けられています。しかし、これはあくまで「最低限の安全基準」をクリアした証に過ぎません。
・PSEマークがある:法律上の最低基準をクリア。ただし品質はピンキリ。
・PSEマークがない:違法販売品。内部回路が粗悪で発火リスクが極めて高い。
・独自の安全基準:大手メーカーはPSEに加え、さらに厳しい自社基準(落下テストや温度管理など)を設けています。
■リコール情報の確認は必須
有名なメーカー製であっても、製造工程の不備により発火リスクが生じることがあります。実際、消費者庁のリコール情報サイトによると、大手メーカーの製品でも数万台規模のリコールが発生しており、回収率が20%程度にとどまるケースも報告されています。
購入前・使用中に確認すべきポイント:
・メーカー公式サイトでリコール情報が出ていないかチェックする
・中古品やフリマアプリでの購入は避ける(リコール品や劣化品が混ざっているリスクが高い)
・製造年月を確認し、あまりに古い在庫品は避ける
■安全な製品を見極める3つの指標
| 項目 | 安全な製品(推奨) | 危険な製品(非推奨) |
|---|---|---|
| 価格 | 3,000円〜6,000円 | 1,000円以下 |
| 安全機能 | 過充電保護 / 温度検知 | 記載なし / 不明 |
| 保証期間 | 18ヶ月〜24ヶ月 | 保証なし / 1週間 |
安さだけで選ぶと、結果的にスマホ本体を故障させたり、最悪の場合は火災事故を引き起こしたりする代償を払うことになります。特に「大容量なのに異常に軽い・安い」製品は、バッテリー容量を偽装しているか、安全回路を省いている可能性が高いため要注意です。
モバイルバッテリーって、やっぱり高いやつを買ったほうがいいの?安くてもPSEマークがあれば大丈夫じゃない?
PSEは最低ラインです。信頼できるメーカー製は、発火を防ぐ「温度管理センサー」や「高品質な電池セル」を使っているため、数千円の差で命と財産を守れると考えれば安い投資ですよ。
■その使い方が命取り!バッテリー寿命を削る「3つのNG行動」
モバイルバッテリーは「消耗品」ですが、使い方次第でその寿命は1年未満にもなれば、3年以上持つこともあります。さらに恐ろしいのは、寿命を縮める行為がそのまま発火リスクに直結することです。ここでは、多くの人が無意識にやってしまっている「3つのNG行動」を解説します。
■NG行動1:高温環境への放置
リチウムイオン電池にとって最大の敵は「熱」です。特に夏場の車内は地獄です。ダッシュボードなどは短時間で70℃を超え、バッテリーが膨張・破裂する危険性が極めて高くなります。
・車内放置:絶対にNG。買い物中の短時間でも危険。
・直射日光:窓際やキャンプ場の炎天下に置かない。
・ポケットの中:体温と密着し、放熱できずに高温になることがある。
■NG行動2:衝撃と圧力
モバイルバッテリーを落としたり、カバンの底に入れて重い荷物の下敷きにしたりしていませんか? 外部からの衝撃で内部のセパレーター(絶縁膜)が破損すると、ショートして発火します。
・落下:一度でも強い衝撃を与えたら、外傷がなくても使用を中止するのが賢明。
・圧迫:お尻のポケットに入れたまま座るのは厳禁。
#### ■NG行動3:パススルー充電(ながら充電)
モバイルバッテリーを充電しながら、同時にスマホにも給電する「パススルー充電」。便利な機能ですが、バッテリー本体にかかる負荷が大きく、激しい発熱を引き起こします。
リスクレベルと対策:
・レベル高:非対応機種でのパススルー充電(絶対にやめる)
・レベル中:対応機種だが、ゲームなど高負荷なアプリを使用
・レベル低:対応機種で、スマホを操作せずに充電のみ行う
■寿命とリスクの関係
| 行動 | バッテリーへの影響 | 危険度 |
|---|---|---|
| 車内放置 | 劣化速度 10倍以上 | 爆発・発火 |
| 落下・衝撃 | 内部回路の破損 | 発煙・発火 |
| ながら充電 | 高熱による劣化 | 膨張・液漏れ |
特に「膨張」は危険信号です。バッテリーが膨らんでケースが変形している場合、内部でガスが発生しています。この状態で充電を続けると、ケースが破裂して火柱が上がる可能性があります。
充電しながらスマホでゲームをするのが日課なんだけど、これもダメなの?
一番バッテリーを痛める行為です!熱が逃げ場を失い、劣化スピードが通常の3倍以上になります。ゲームをするなら、コンセントから直接電源を取るか、充電が終わってからにしましょう。
■【2026年最新】発火リスクを抑える「安全機能」搭載おすすめモデル
2026年現在、モバイルバッテリーの安全技術は飛躍的に進化しています。単に充電できるだけでなく、「いかに発熱を抑え、事故を防ぐか」に各メーカーが注力しています。ここでは、最新の安全トレンドとおすすめのメーカー・製品を紹介します。
■最新トレンド1:温度監視機能の高度化
従来の製品は、一定の温度を超えると給電を止める単純な仕組みでした。しかし最新モデルでは、1秒間に数十回〜100回以上の温度計測を行い、発熱する前に出力を微調整する機能が搭載されています。
・Anker:「ActiveShield 2.0」などの独自技術で、24時間温度を監視。
・エレコム:「Thermal Protection」により、温度上昇を検知して自動制御。
■最新トレンド2:次世代電池「半固体電池」
CIO公式サイトなどの情報によると、従来の液体リチウムイオン電池に代わり、半固体電池を採用したモデルが登場しています。電解質が液体ではないため、液漏れや発火のリスクが物理的に低いのが特徴です。
■おすすめメーカーと代表モデル(2026年1月時点)
1. Anker(アンカー)
世界No.1ブランド。信頼性とサポートの手厚さが魅力。
・推奨モデル:Anker Zolo Power Bank (10000mAh, 30W)
・特徴:ケーブル内蔵で持ち運びやすく、最新の温度管理機能を搭載。価格は約5,990円。
2. CIO(シーアイオー)
日本の新興メーカー。小型化と高出力、そして安全性のバランスが絶妙。
・推奨モデル:SMARTCOBY SLIM 5K セーフティモデル
・特徴:半固体電池を採用し、発火リスクを極限まで低減。薄型でスマホと重ねて持ちやすい。
3. エレコム
日本の老舗周辺機器メーカー。JBRC加盟で回収体制も万全。
・推奨モデル:DE-C38-10000シリーズ
・特徴:JIS規格に準拠した厳しい試験をクリア。過充電・過放電・過電圧・過電流・短絡の5つの保護機能を搭載。
■メーカー別安全機能比較
| メーカー | 安全技術名 | 特徴 |
|---|---|---|
| Anker | ActiveShield 2.0 | 1日300万回の温度計測 |
| CIO | NovaIntelligence | 電力自動振り分け+発熱抑制 |
| エレコム | Thermal Protection | 温度検知で事故を未然防止 |
購入時は、単に「容量(mAh)」を見るのではなく、これらの安全機能(Safety Features)が明記されているかを確認してください。特に「温度管理」に関する記述がない安価な製品は避けるべきです。
最新のバッテリーってすごいんだね!でも、やっぱり値段が高いのが気になるなぁ…。
確かに数千円高く感じるかもしれません。でも、発火事故で家を失うリスクや、スマホのバッテリー交換費用(1万円以上)を考えれば、安全機能付きの製品を選ぶのが最も賢い節約術ですよ。
■もし膨らんだらどうする?危険なサインと「正しい捨て方」完全ガイド
どんなに丁寧に扱っていても、モバイルバッテリーはいずれ寿命を迎えます。その際、絶対にやってはいけないのが「燃えるゴミ」として捨てることです。ゴミ収集車の中での圧縮によって発火し、大規模な火災を引き起こす事例が全国で多発しています。
■危険なサイン:これが出たら即使用中止
以下の症状が見られたら、寿命のサインどころか「危険信号」です。直ちに使用をやめ、安全な場所に保管してください。
・本体の膨張:真ん中が膨らんで回転する、ケースに隙間ができる。
・異臭:甘酸っぱいような化学臭がする(電解液の漏れ)。
・異常な発熱:充電中に触れないほど熱くなる。
■正しい捨て方:JBRCと自治体
モバイルバッテリーは「小型充電式電池」としてリサイクルが義務付けられています。
1. JBRC回収協力店へ持ち込む
家電量販店(ビックカメラ、ヤマダデンキなど)やホームセンターには、JBRCの黄色い回収ボックスが設置されています。
・条件:JBRC加盟メーカーの製品であること。
・注意:膨張・破損したバッテリーは回収不可の場合が多いです。
2. 自治体の指示に従う
2025年以降、横浜市のように「電池類」として分別収集を始める自治体が増えています。
・膨張した場合:多くの自治体で「有害ごみ」や「資源循環局への持ち込み」など、特別な対応が求められます。
3. メーカー回収を利用する
Ankerなどの一部メーカーは、自社製品の回収サービスを行っています。特に膨張してJBRCボックスに入れられない場合は、メーカーのサポートに問い合わせるのが確実です。
■状態別:廃棄アクションプラン
| 状態 | 捨て方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 通常 | JBRC回収ボックス | 端子をテープで絶縁する |
| 膨張 | 自治体窓口 / メーカー | 絶対にボックスに入れない |
| 破損 | メーカー相談 | 水に濡らさない、衝撃を与えない |
【重要】絶縁処理を忘れずに
捨てる際は、金属端子部分にセロハンテープやビニールテープを貼って絶縁してください。他の電池と接触してショートし、回収ボックス内で発火するのを防ぐためです。
膨らんだバッテリーを家電量販店に持って行ったら断られちゃった…どうすればいいの?
膨張品は危険なのでお店では引き取れないんです。お住まいの自治体の「ゴミ分別案内」を確認するか、メーカーのカスタマーサポートに連絡して回収キットを送ってもらうのが正解です。
■2年後も現役で使うために。プロが教える「長持ち充電&保管術」
せっかく買った高品質なモバイルバッテリー。少しでも長く、性能を維持したまま使い続けたいものです。実は、バッテリーの寿命は「充電のタイミング」と「保管方法」で劇的に変わります。ここでは、プロが実践している長持ちの秘訣を伝授します。
■「20%〜80%」の黄金ルール
リチウムイオン電池は、0%(過放電)と100%(過充電)の状態を嫌います。最も劣化が進むのは、満充電のまま放置することと、空っぽのまま放置することです。
・使い切りNG:0%まで使い切る前に充電する。
・満充電放置NG:100%になったらケーブルを抜く。
・理想的な運用:残量20%で充電を開始し、80%程度で止めるのがベストです。
■長期保管のコツ
防災用としてモバイルバッテリーを保管している人も多いでしょう。しかし、いざという時に使えなくなっていては意味がありません。
・保管時の残量:50%〜60%程度が最適。満充電で保管すると、1年後には容量が大幅に減っています。
・定期的な点検:3ヶ月〜半年に1回は残量を確認し、少し減っていたら50%程度まで充電し直します。
・保管場所:湿気が少なく、直射日光の当たらない常温(15℃〜25℃)の場所。冷蔵庫に入れるのは結露の原因になるのでNGです。
■ケーブル選びも重要
意外と見落としがちなのが充電ケーブルです。断線しかかったケーブルや、規格に合わない安価なケーブルを使うと、電圧が不安定になりバッテリーに負荷をかけます。
・MFi認証(iPhoneの場合)やメーカー純正品を使う。
・PD対応:急速充電を行う場合は、ケーブルも「PD(Power Delivery)対応」でなければなりません。
■保管残量と劣化スピードの比較
| 保管時の残量 | 1年後の容量維持率 | 評価 |
|---|---|---|
| 100% (満充電) | 約80% | × 劣化が早い |
| 50% (半分) | 約95% | ◎ 理想的 |
| 0% (空) | 再起不能 | × 過放電で故障 |
防災リュックに入れっぱなしのバッテリーは、今すぐ取り出して残量をチェックしてください。「いざという時に0%」という悲劇を防ぐためにも、ローリングストック(日常使いしながら備蓄)をおすすめします。
防災用に買ったバッテリー、一度も使わずに2年間引き出しに入れっぱなしだ…。
それは危険信号です!過放電で充電できなくなっている可能性があります。今すぐ確認して、もし使えたとしても3ヶ月に1回はメンテナンス充電をする習慣をつけましょう。
